見逃さないで!犬の老化5つのサイン

2018/11/04 公開

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見逃さないで!犬の老化5つのサイン

うちのコは、まだまだ若くて元気いっぱい!と思っていても、ふと気づくと顔に白い毛が混じっていたりします。いつまでも子どものようにかわいい犬たちですが、人間の数倍のスピードで年齢を重ねています。ちょっとした老化のサインに早く気づいてあげることが、幸せな老後につながっていきます。

私たち人間にとっての「シニア」は、感覚的には40代後半あたりからでしょうか。髪に白いものが目立つようになり、小さな文字が見にくくなり、痛くて肩が上げられない。そんな現象が体に現れるころですね。

 

では、犬はいつからが老化なのでしょうか? 犬にも「シニア入り」を表す現象があるのでしょうか?

 

一般的には小型・中型犬で10歳から、大型犬では7歳からが『シニア期』とされています。しかし、ここからシニアがはじまるのではありません。もうどっぷりシニア、シニアどまん中にいるという意味です。ですからこの数年前から、すでに老化ははじまっていると考えるのが妥当でしょう。

 

小型・中型犬では6歳〜9歳、大型犬では5歳〜6歳を『プレシニア期』と考えてください。犬が「シニア入り」する年齢です。そして、このころから老化を表すサインが見られるようになります。

 

 

1)瞳が白く濁ってくる

眼球の黒目の部分が白く濁ってきます。これは「白内障」という人間にも見られる老化の症状です。眼球のレンズの役目を果たす水晶体が濁ることにより、視界がぼやけて見にくくなり、症状が進むと失明に至ることもあります。

 

白内障は、水晶体のタンパク質が変性したために起こる症状で、点眼剤や内服薬で元の状態に戻すことはできません。毎日、愛犬と見つめあって、できるだけ早くそういう兆候を見つけて、進行を遅らせるケアをすることが大事です。

 

2)被毛のツヤや色の変化

体全体の被毛が、パサパサとしてツヤがなくなってきます。ふっくらとしていた自慢の毛並みも、首や横腹が薄くなり、マズルと呼ばれる鼻口部や目の周囲には白髪が目立つように。色素が薄くなるので、真っ黒だった鼻が茶色くなったりも。被毛があるのでわかりにくですが、人間同様、シミやシワも出はじめます。

3)ソファに飛び乗れない

いつもはピョンと飛び乗っていたソファなのに、躊躇したり、ぶつかって上がれなかったり。散歩コースにある階段の手前で登るのをイヤがる素振りを見せたら、筋肉量が減って筋力が低下しているしるしです。特に大型犬では、体重を支える筋力が低下すると関節に大きな負担がかかるようになり、大きな故障につながりかねません。

 

4)散歩に行きたがらない

筋力が低下していたり、関節に異常が発生すると、歩くことが負担になります。散歩に行きたがらない、行ってもすぐに帰りたがるような仕草を見せるようになるのも老化のサインです。また弁膜症などの心臓病が原因で散歩に行きたがらないこともあります。歩き方がぎこちなかったり、座り方が今までと違ったり、足を触られるのをイヤがったりしたら、すぐに動物病院を受診しましょう。

5)睡眠時間が長くなる

名前を呼んでも反応しないなど、耳が遠くなります。視力が低下している上に耳が遠くなると、人間で言えばアイマスクをして耳栓をしているような状態ですので、ぐっすりとよく眠れるのでしょうが、夜だけでなく昼間もこのような状態が続くようになります。すると、動かない、アタマを使わない時間が増えてきて、認知症が発症する要因にもなります。

 

このような老化のサインに、飼い主であるあなたが早めに気がつき、すぐに対処することで老化の進行を遅らせることができます。老化の症状を病気と捉えるか否かでは意見が分かれるところですが、老化は自然の摂理であり、その進行をできるだけ遅らせてあげたり、老化を理解した上で、できるだけ生活しやすくしてあげることが最善の処方ではないでしょうか。

 

白内障の症状が出て、視力の低下がわかった際には、部屋の家具のレイアウトを変えず、慣れている環境を保ってあげてください。

体に触れるときには、声をかけたり、手の匂いを嗅がせて安心させてあげてください。犬は、たとえあなたの姿が見えなくても、それだけであなたを認識し、安心し、幸せな気持ちになれるのですから。

 

監修者:動物環境科学研究所 / 船津敏弘 先生 

 

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