おうちの子が病気になってしまったら

おうちの子が病気になってしまったら一大事ですね。
どういう状況?何をやるべき?治るの?・・・漢方って何?
病気のことも治療のこともよくわからないところに、次々と色々な決断が必要な場合が少なくないですから、戸惑ってしまうのも普通のことです。

普通はすぐに漢方、とはならずに、西洋医学など、他の選択肢が目に付くと思います。そして西洋医学では、ある病気に対して、診療ガイドラインがある場合は、それに基づいた診療を実施することで、医療現場で標準的な治療方針を立てることができ、お薬が選ばれます。
診療ガイドラインというものは、科学的根拠(エビデンス)にもとづいて最適な治療法や検査方法などを順序立てた方法で医療者と患者の意思決定を支援するために作成された文章、などと解釈されています。
西洋医学の診療ガイドライン
診療ガイドラインで推奨されている診療内容は、現段階でもっとも有効な治療法とされています。したがって、ガイドラインを利用する場合、ある程度の治療方法とそれに対しての推奨されるお薬、というものが選択しやすく、定番の治療方法があるわけです。
エビデンスに基づいて作成されるわけですから、ある一定数はそれでよくなります。
それでも残念ながらすべてを解決できるわけではありません。
そして、患者さんに対して強制されるものではない、とも記されており、定番以外の方法も選択肢が選べるようになっています。
中医学では病気そのものではなく、個別の体質やバランスの乱れをみます
一方で、中医学は科学的根拠やガイドラインなどは同じようなものがありません。
お薬を選ぶためのプロセスは、そもそも考え方も違うのです。中医学の大きな特徴としては、病気に対してのお薬、があるわけではなく、今この状態にあるその人、その動物に対してのお薬や処置、という考え方が中心になります。病気を見るのではなく、個別の体質をみます。
整体観(せいたいかん)・弁証論治(べんしょうろんち)
具体的には、整体観(全体観)や弁証論治という方法を使って患者さんの体質診断をして、どうしたらよいのかを導きます。
なので、前振りが長くなりましたが、中医学は、その時点でその人の体質に合わせた治療が実施されるため、漢方のお薬は、病気が同じでも、いつも同じ処方ではないのです。
同病異治(どうびょういち) 同じ病気でも治療が異なる
異病同治(いびょうどうち) 病気は違っても治療が同じ
このような結果になることも珍しくありません。
ヒトの風邪を例に挙げると、西洋医学ではまずかぜ薬、に対して、中医学では、葛根湯、麻黄湯、桂枝湯など風邪の症状次第で薬が変わります。
また中医学では、同じ○○病であっても、
・弱っている時
・少し良くなっている時
・だいぶよくなってまた悪くならないようにしたい時
このような個別の体質の変化に対して診療も変化を加えていきます。ずっと同じ薬やカプセルなどサプリを与え続ければオッケー、というわけではないんです。
まとめ
なので、質問の答えは、
○○病に使える漢方はいくつもあります。となります。
けれどもいつも同じではなくて、病状やその時の患者さんの体質によって、種類が異なり、体調に合わせて薬も環境も変化させていく、というのが答えになります。
大抵の場合は、症状が目立つもの(標治)からとりかかり、急性期病の場合、西洋医学の方を中心に進めていくこともあります。
そして本当の原因がわかったら、(本治)の取り組みを続けていきます。
中医学は経験医学の積み重ねで、(ヒトの)日本の漢方医学というものだけでも1400年以上にわたり発展してきた伝統医学、とされています。ペットでも近年漢方の活用が活発になっており、様々な場面で活躍しています。
研究会の体質診断や動物病院リストなども参考にして、動物病院でお気軽にご相談ください。

