日本ペット中医学研究会 -JPCM- 会員病院 中医学担当獣医師を紹介します
日本ペット中医学研究会で中医学を学んでいる獣医師を紹介するシリーズです。
『漢方(中医学)との出会い』『漢方(中医学)の良いところ』『ひと言メッセージ』で自己紹介しています。
藤田聡子 獣医師 (さとこ犬猫クリニック)
『漢方(中医学)との出会い』
東洋医学を好む母の影響で、漢方は身近な存在でした。幼少期より体調を崩した際には鍼や漢方治療を受け、アトピーがひどかったこともあり、様々な代替療法も行い、西洋医学と東洋医学を併用する統合医療による効果を実感していました。大人になってからは、「なんとなくだるい、身体がきつい」という自覚症状があっても、検査では異常がみられないので経過観察となり、漢方薬でようやく体調が改善したという経験から、東洋医学の必要性を改めて再認識しました。
病院を開業するにあたり、動物に対しても取り入れたいと思い日本ペット中医学研究会に入会しました。ペットのための中医学の知識を深めるため日々勉強しています。
『漢方(中医学)の良いところ』
身体は自然から影響を受ける存在であり、身体の内部でも様々な部位が影響し合う存在であるという「整体観」の考え方に基づき、病気だけをみるのではなく、体全体を診てバランスを整えていくオーダーメイドの治療ができるところです。
近年ではペットも高齢化が進み、慢性難治性の疾病が増えてきています。慢性疾患や病後の回復期、終末期医療などにおいて東洋医学の治療を併用することにより、動物の自然治癒力を高め、西洋医学の治療の後押しをし、QOL(生活の質)の向上に繋げることができます。症状が改善した後も漢方を継続し養生を行うことで再発防止ができるのも中医学の魅力の一つです。
『ひと言メッセージ』
中医学を勉強するようになって、今まで以上に四診(望診・問診・聞診・切診)を行うようになり、病気の本質や性質を把握するように努め、対処療法(西洋医学)と原因療法(中医学)を併用するようになりました。
漢方を併用するようになり、冷えの改善ができたり、脱毛していた部位に発毛がみられたり、難治性疾患の投薬減量ができたりなど効果を実感しています。
中医学の知識を深めていく中で、西洋医学の優れた点も改めて理解することができ、それに優るとも劣らない中医学の世界に引き付けられています。
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