ある日突然、立ち上がることが できなくなってしまいました

2024/09/03 公開

  • 中医学体験談

ある日突然、立ち上がることが できなくなってしまいました

<中医学体験談02>7歳になったころから散歩中、後ろを歩くようになった「タロウくん(ゴールデンレトリバー♂・9歳)」。ある日突然、立ち上がれなくなってしまいました。鎮痛剤も効果なく、最後まで元気でと願うTさん(千葉県大網白里市)は、わらをもつかむ思いで漢方治療を選択しました。

やんちゃでイタズラ好きのタロウですが、7歳になったころからだんだん散歩中に私の後ろを歩くようになってきました。そしてある日突然、立ち上がれなくなってしまったんです。大きいから大変でしたが、とにかく動物病院へ運んで、超音波検査など何時間もかかって検査を受けて。でも結果的には痛み止めを処方されただけで、それを飲んでも何も改善されませんでした。

 

何歳まで生きてくれるかわからないけど、最後まで元気でいてほしいと思っていましたので、いろんな人から話を聞いて、わらをもつかむ思いでこちらの病院へ。診てもらった結果は、腰から尾の付け根あたりの神経障害という診断で、東洋医学的な治療が効果的だとすすめられました。鍼治療を受け、血液の流れを改善する漢方サプリを処方していただいたところ、2回目の鍼治療を受けた後には、もう普通に歩けるようになったんです。

 

よくなってからも鍼と漢方サプリは続けています。食事療法もいろいろ指導していただいて、今はもう完全にドライフードなしの手作り食で、体重を増やさないように気をつけています。先日、お友だちと行ったドッグランで「よーいドン!」って言ったら、ダッと走ったんですよ。すごいうれしかったです。

 

鍼治療を施し、中医学サプリで瘀血(おけつ)を改善しました。

獣医師/澤村めぐみ 先生

中年以降の大型犬に多い「馬尾症候群」でした。中医学でいう「瘀血」、血液ドロドロの状態が原因と考え、鍼灸治療と併用して、中医学サプリメントを処方しました。痛みがあるのは、体の中で何らかの問題が起こっているからで、痛み止めを投与するというような対症療法だけでは限界があります。体を内側から治していくことが必要です。

食事指導も行った結果、すぐに効果が出て、見る見る改善していきました。そのコに合った正しい食事ができていて、運動もきちんとできていたなら、高齢でも元気でいられるはずですが、7歳あたりからは瘀血(おけつ)の状態のペットたちが多いと思います。

 

記事監修:日本ペット中医学研究会 https://j-pcm.com/

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